「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例」が成立しました。

2018年07月25日

「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例」が成立しました。

東京都では、東京五輪・パラリンピック2020大会を見据え、社会全体で障害者への理解を深め、差別を無くす取組を一層推進するための条例「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例」を制定しました。施行は平成30年10月1日。

条例では、都と事業者による障害者への不当な差別を禁じた上で、都と事業者に合理的な配慮を義務付けた。2016年4月に施行された「障害者差別解消法」では、「努力義務」になっている民間事業者による合理的配慮を、都条例では明確に義務化しました。法律では、合理的配慮は「努力義務」となっているものです。

今後他の自治体へ波及することが期待されます。


障害者への不当な差別を禁じ、行政機関に合理的配慮を義務づける「障害者差別解消法」が2016年4月に施行されましたが、今なお、障害及び障害者への誤解や偏見その他理解の不足により、障害者は、日常生活や社会生活の様々な場面において、障害を理由とする不当な差別的取扱いを受け、自立や社会参加が妨げられています。

東京都は、東京五輪・パラリンピック2020大会を見据え、障害及び障害者への都民の理解を深めるとともに、障害を理由とする不当な差別的取扱いを無くし、建設的な対話と合理的配慮の提供を通じ、社会的障壁の除去の取組を進めていかなければならないとし、障害者の権利に関する条約、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律等の理念の下、東京に暮らし、東京を訪れる全ての人が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指し、この条例を制定しました。

【本条例の項目】

  1. 障害を理由とする差別の禁止
    都及び事業者の「不当な差別的取扱い」を禁止
    都及び事業者の「合理的配慮の提供」を義務化
  2. 障害を理由とする差別に関する相談体制
    広域支援相談員は障害を理由とする差別の解消に関する知識及び経験を有する者とし、以下の職務を行う。
    ・障害者、家族、関係者及び事業者からの相談対応
    ・区市町村支援(助言、調査、情報提供、関係者間の調整等)
  3. 障害を理由とする差別に関する紛争の防止又は解決のための体制
    調整委員会を設置(附属機関)
    あっせん、勧告、公表
  4. 情報保障の推進、言語としての手話の普及等共生社会実現のための基本的施策

本条例はこちら「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例

 

Share:
ニュースレターを講読