階段昇降車による映画館バリアフリー化の取り組み~イオンシネマ~
概要
イオンエンターテイメント株式会社は、全国に「イオンシネマ」のブランドで映画館を展開しています。
来館者の高齢化や多様性を求められる社会背景と 改正障害者差別解消法により、同社は映画館のバリアフリー化への整備を業界に先駆けて進めています。
イオンシネマ県央とイオンシネマ米沢は、車いすを利用しているお客様向けに、階段を昇降する階段昇降車「ステアシップ」を導入しました。
詳細
イオンエンターテイメント株式会社は全国に「イオンシネマ」のブランドで映画館を展開しています。同社が運営している映画館は97館827スクリーン(2025年5月時点)で国内最多です。
来館者の高齢化や多様性を求められる社会背景と 改正障害者差別解消法(令和6年4月施行)により、同社は映画館のバリアフリー化への整備を業界に先駆けて進めています。
開業から20年を超える映画館のうち、建物の構造の都合により階段があるスクリーンでは、車いすを利用しているお客様向けに階段を昇降する階段昇降車「ステアシップ」が導入されています。
ステアシップが導入されている映画館は、 イオンシネマ県央(新潟県燕市:1997年開業)と イオンシネマ米沢(山形県米沢市:1998年開業)です。
イオンシネマ県央外観
いずれも複数のスクリーンを持つシネマコンプレックスの映画館です。
地域の文化的娯楽として多世代のお客様や繰り返し来館される映画ファンに支えられており、休日には1,000人を超えるお客様で賑わいます。
ステアシップが導入されるまでは、スタッフは車いすを利用されているお客様への配慮のため、階段のないホールでの上映時間の誘導や、やむを得ず階段のあるホールを案内する場合には、スタッフが抱え上げることで対応していました。
近年、開業当初からのフィルム投影からデジタルデータ投影への変化、チケットは窓口販売から自動券売機やインターネット予約と、デジタル化による省力化が図られるようになりました。限られた人数のスタッフで多くの来場者のご案内をされていますが、これまで通り階段で車いすのお客様の抱え上げを行うことが安全性の確保の観点から難しくなってきました。
同社では、車いすを利用されているお客様を、スタッフが安全に誘導できる対応法の検討が進められ、階段昇降車ステアシップが2023年4月にイオンシネマ県央へ、2024年6月にイオンシネマ米沢へ導入されました。
ステアシップ使用の様子1
ステアシップ使用の様子2
各映画館のスタッフは、ステアシップの安全な運用に向けての研修受講や定期的な操作訓練によって、多い時には月間3回程度の頻度で車いすを利用されているお客様を誘導されています。
また、他にも、飲食物を席まで持ち運ぶことができないお客様に代わってスタッフが届けたり、一部の作品で音声ガイド付き上映に対応するなど、誰もが楽しめる映画館へとバリアフリー化を進めています。
長年この地域に住んでいるお客様とスタッフが共に映画好きという縁で自然とお互いが理解できる関係によって、合理的配慮に向けた良好な関係がつくられています。
各映画館では、階段があるスクリーンでも車いすのお客様が利用できることを周知するため、ステアシップが通路に保管されています。
イオンシネマ県央の保管場所
イオンシネマ米沢の保管場所
導入商品
関連情報
お客様に関する情報
エンターテイメントを通じて人々に感動を届けることを使命として掲げています。すべての活動において「Mission(果たすべき使命)」「Vision(目指すあるべき姿)」「Value(価値観・行動指針)」を大切にし、未来を切り拓いていくことを目指しています。
お客様名 | イオンエンターテイメント株式会社 |
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業種 | 映画館 |
所在地 | 東京都港区台場2-3-1 トレードピアお台場10F |
公式ホームページ | イオンエンターテインメント株式会社 |
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