電動車いす“Q50Rカーボン”でハワイへ行くことができた
概要
折りたたんで何処へでも。
仕事も趣味も満喫!
2023年に脊髄小脳変性症・痙性対麻痺の診断を受けた、河野伸次様。
軽量折りたたみ電動車いす「Q50Rカーボン」を使用してハワイへ行くことができました。
ハワイではホテルもショッピングセンターも、全て“Q50Rカーボン”でスムーズに利用できたとのことです。
「空港では女性職員が運んでくれるのを何度も見たが、折りたたみ時の大きさと軽さ、持ち運びのしやすさのお蔭だと思う。」とコメントもいただきました。
詳細
車いす検討までの経緯
河野伸次さんが車いすを利用し始めたのは、2024年のこと。
10年ほど前から歩行障害が生じ、年々進行していましたが、2023年頃には両上肢の巧緻性の低下や使いにくさも出現。
東大病院の脳神経内科を受診し、脊髄小脳変性症・痙性対麻痺の診断を受けました。
当初は下肢装具を装着し自立歩行していましたが、歩行困難感に加え、主治医の勧めもあり、車いすを検討することに。
車いす利用にあまり乗り気でなかったという河野さん。
奥様と出かけたHCR(国際福祉機器展)で色々な車いすを試し、「街中の施設で無料貸出されている車いすを『ママチャリ』とするなら、個々人に合わせて車軸の位置や座面幅、高さなどを調整した車いすは『ロードバイク』のようなもの」と、車いすに対する価値観がガラリと変わったそうです。
“Q50Rカーボン”に決めた!

【車への積み込みイメージ】
その後、自操式車いすをはじめ様々なデモ機を試用し、河野さんの痙性症状や生活様式等を考えると、折りたたみ式電動車いす“Q50R”がベストという結論にいたりました。
最後まで悩んだのは、アルミフレームにするかカーボンフレームにするか。
見た目はアルミの方が好きだし、安定性や段差に強いのもアルミだったそう。でも、折りたたんで車に積み込むには、より軽いカーボンの方が優れています。
アビリティーズのデモ機を試用し、地下鉄で職場へ向かったり、故郷の松山に帰省したり…。
様々なシーンで試した結果、大きさや制動性、小回りの良さ、通勤などを考慮して最終的に“Q50Rカーボン”に決められました。
コミュニケーションを積極的に
車いす通勤を始めてあらためて感じたことは
「個々人の生活、通勤経路、時間帯に応じた安全な方法を各自で見つけていくしかない。車いす専用スペースに大きなベビーカーや、別の車いすの方がいる時は、降車駅など聞いておくのも大事です。何より困った時には周りの人に助けを求めることも大切」と河野さん。
また、職場の正面入口では、カードキーをかざしてから方向転換している間にオートロックがかかり入場できないことがしばしばありました。
当初は警備員のいる反対側の入口を利用していましたが「自分だけの問題であると考えず、声をあげることも大事」と職場に申し出たところ、オートロックがかかるまでの時間を延長され、ストレスがなくなったそうです。
ハワイのノーマライゼーションに感銘
2025年2月、日米がん合同会議に参加するため羽田空港からハワイへ。
日本では、チェックインカウンターで“Q50Rカーボン”を預けねばなりません。
出発まで空港備品の車いすを使いましたが、とても操作しづらく、自力での移動も難しかったそうです。
ところが、オアフからマウイへの乗継ぎや、帰路の空港では出発直前まで“Q50Rカーボン”で快適に行動できたことは、日本とハワイの大きな違いでした。

【日米がん合同会議でのポスター発表の様子】
ハワイに着いてからは、ホテルもショッピングセンターも、全て“Q50Rカーボン”でスムーズに利用できました。
例えば、ホテルの朝食ビュッフェには、車いす用のスロープが整備されているし、ビュッフェ台も車いすのまま料理に手が届く高さになっています。
席もビュッフェ台に近い席を案内され、他のお客さんからおすすめ料理を教えてもらうことも。
社会全体のインフラがあたり前に整備されているだけでなく、周囲の人々も車いすユーザーに対して特別視することがないのです。
何処に行っても車いすで入れないトイレはないし、歩道にもほとんど段差はありません。
公共バスでは、乗車時のスロープも、車いすスペースの安全バーも、全自動で準備されます。
そして、車いすが乗り込むことについて「他の乗客は気にするわけでも苛立つわけでもなく、全くあたり前のようだった」と河野さんは当時を振り返りました。
“Q50Rカーボン”のおすすめポイント!

空港での使用イメージ
最後に“Q50Rカーボン”のどこが良かったか、お伺いしたところ、
「空港で女性職員が運んでくれるのを何度も見たが、折りたたみ時の大きさと軽さ、持ち運びのしやすさのお蔭だと思う。頑丈で馬力があり、上り坂もスムーズ、下り坂や傾斜でも制動良好で流されづらいのも安心です。3ヶ月使用して同じ車いすを見たのは一度きり。同僚からもスタイリッシュだね、と言われることがよくあるんですよ。」
とにこやかにお話しくださいました。
お客様に関する情報
| 使用者 | 個人 |
|---|---|
| 性別 | 男性 |
| 疾病 | 脊髄小脳変性症・痙性対麻痺 |
| 利用した制度 | 補装具給付 |
関連情報
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