ロホマットレスはどのような方に有効ですか?

床ずれがすでにできている方、過去に床ずれができて皮膚組織が弱くなっている方、術後等で絶対安静の方、長期臥床されている方、やけどの方などに有効です。

また、疼痛の緩和としても使用でき、ターミナルケアの場にも活用されています。

ロホマットレスとエアーマットレスの違いと対象は。

ロホマットレス

ロホは内部が空気経路でつながっているので、体の動きによって空気が流動し、適切に空気調節を行えば常に空気が均等に分散された状態でお休みいただくことができ不快感がありません。体位変換も使用者の症状等にもよりますが、通常2時間おきに行うところを3時間、4時間と引き伸ばすことができるので、夜中も体位変換に患わされることが少なく使用者も安心してお休みいただけ、介助者の労力も軽減できます。ギャッジアップにも対応可能です(ただし、空気圧チェックは必要)。

また電気を一切使用しないので震災時での停電やモーター音に悩まされることがなく、特にロホマットレスをつないでご使用になる場合は電気毛布等の併用(マットレスの下に敷く)もできます。床ずれ予防はもちろんのこと、既に床ずれにお悩みの方にも対応します。

<エアーマットレス>

一方、エアーマットレスは隣り合ったセルの空気が(機種にもよる)約5分ごとに膨張・収縮を繰り返し、圧力を一時的に開放します。

ロホに比べ、当たらない面を確保することでは多量な発汗が見られる方には有効ですが、たとえ一時的でもセルが膨張している部分には圧が高くかかるので、すでに床ずれができている方や多発的にできやすい方にはお勧めできません。

また本人の意思に関係なく空気が動くことやモーター音により感覚がある方や神経質な方には違和感が生じさせてしまう原因をつくります。

またセルが低いタイプは底づきを起こす可能性が高いので、ギャッジアップにはほぼ対応できなくなります。

ロホマットレスはギャッジアップにも対応できますか。

対応可能です。ただし、座位に近い状態までベッドを起こし上げると臥位のときに比べて圧力が臀部に集中する分、再調節が必要になる場合があります。背上げする状況に合わせて空気圧チェックを行うことが望ましいでしょう。

体位変換をしなくても、ロホマットレスを使うことで床ずれ予防になるのですか?

体とマットレスの接触面が大きい分、密着性が高くなります。それだけに体位変換を全く行わないとマットレスに接する部位がムレやすくなり、またその方の心肺機能やADLを低下させてしまう可能性もあります。ですから、できれば2時間おきに体位変換を行うことが望ましいでしょう。

ただし、症状等によっては、2時間おきを3時間、4時間と引き伸ばすことは可能です。

その際には医師や看護師などの床ずれ管理に携わる方と相談しながら方針を決めていく必要があります。

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